2. 10月15日に「32万7000円」の年金がもらえるモデルケース
次回の年金支給日である、10月15日に「32万7000円」もの年金がもらえる人がいます。しかも、これは厚生労働省が提示する「標準的な収入を得ていた人」のモデルケースです。
「自分も標準的な収入だから、これくらいの金額がもらえるのでは?」と思った方もいるでしょう。ただし、ここには大きな落とし穴があります。
モデルケースについてもう少し詳しく見ていきましょう。
2.1 厚生労働省が提示する「標準的な収入を得ていた人」のモデルケース
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(+1308円)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※)
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
夫婦2人分の厚生年金の金額が、23万2784円となっていますが、この内訳は夫婦の老齢基礎年金(満額)と夫の厚生年金です。ここから厚生年金部分を算出してみましょう。
- 23万2784円ー(6万9308円×2人分)=9万4168円
これが、平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合にもらえる純粋な厚生年金月額というわけです。
老齢基礎年金を満額受け取るとすると、合計は「16万3476円」になりますね。
2.2 「32万7000円」とは2ヶ月分
この2ヶ月分が10月15日に支給されるため、16万3476円×2ヶ月分で約32万7000円になるということです。
厚生労働省による「標準的な給与をもらっているモデルケース」を想定した試算とのことですが、これは「2ヵ月分」であることに注意が必要です。
また、この金額がこのまま手元にくるわけではありません。年金からは税金や社会保険料が引かれていくため、実際の手取り額が少なくなることにも留意しましょう。