3. 「年金生活者支援給付金」は必ず請求手続きが必要!申請方法は?

年金生活者支援給付金を受給するためには、必ず請求手続きが必要です。支給要件を満たせば自然に年金が増額される仕組みではありません。

ここでは、該当する方が多い2つのケース、「これから新たに老齢年金を受け取り始める人の場合」と、「すでに年金を受給中の人の場合」について、請求手続き方法を整理しておきましょう。

3.1 新たに老齢年金を受け取り始める人

  • 65歳になる3カ月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封されて、「年金生活者支援給付金請求書(A4型)」が届きます
  • 必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金請求書と併せて年金事務所に提出します

3.2 すでに年金受給中の人

  • 毎年9月の第1営業日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。2025年は9月1日から順次発送されています。
  • 2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた方は電子申請を利用できます。
  • 電子申請を利用しない場合は、必要事項を記載し、切手を貼ってポストに投函します

年金生活者支援給付金請求手続きのご案内

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内リーフレット」

年金生活者支援給付金は、原則として請求した月の翌月分から支給が開始されます。

また、一度請求手続きをおこなえば、支給要件を満たす限り2年目以降は請求手続き不要で継続受給が可能です。

4. まとめにかえて

本記事では「年金生活者支援給付金」について解説してきました。

この制度は、物価高が続く中で低所得の年金受給者を支える制度です。2025年度は基準額が引き上げられ、老齢・障害・遺族基礎年金を受給している方のうち、所得が一定基準を下回る場合に対象となります。

ただし、給付金は自動的に支給されるわけではなく、申請が必要です。対象者には日本年金機構から案内が届き、ハガキの返送やオンラインで手続きができます。請求した月の翌月分から支給が始まるため、早めの対応を心がけましょう。

物価上昇による家計の負担を少しでも軽くするためにも、届いた案内を見逃さず、制度を正しく理解してしっかり活用していきましょう。

※LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。

参考資料

矢武 ひかる