秋の気配が感じられるこの季節、次回の年金支給日を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。年金だけでは収入が十分でない場合に、生活を補う仕組みとして「老齢年金生活者支援給付金」があります。
この給付金は、公的年金の受給額が少なく、その他の収入を含めても一定水準に届かない方を対象としています。支給は年金と同じ口座に振り込まれ、2か月分をまとめて年金の支給日にあわせて受け取ることができます。直近では、10月15日に8月・9月分が支給予定です。
老齢年金生活者支援給付金の主な特徴は次のとおりです。
- 公的年金と同じ支給日に、2か月ごとに振り込まれる
- 金額は、国民年金の保険料納付状況に応じて決定される
- 受給には「請求書」の提出が必要
- 要件を満たしている限り、継続して受け取れる
支給額の目安として、2024年3月末時点では平均で月額4014円ですが、人によっては年間で約10万円になるケースもあります。
本記事では、この給付金の制度概要や対象要件、給付額の仕組み、そして申請手続きの流れについて解説します。さらに、納付状況ごとの支給額の目安表も掲載していますので、ご自身が該当するかどうか確認する際にご活用ください。
1. 「年金生活者支援給付金」は3種類《老齢年金・障害年金・遺族年金》
「年金生活者支援給付金」とは、公的年金を含めてもなお所得の低い世帯を対象とする給付金です。2カ月に一度の年金支給日に、公的年金に上乗せして支給されます。
近年しばしば実施されている「住民税非課税世帯への給付金」などの一時的な支援とは異なり、要件を満たす限り継続して受け取ることができる恒久的な支援制度です。
年金生活者支援給付金は、以下の3つの種類があります。
1.1 年金生活者支援給付金は3種類
- 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
今回は、その中でもシニア世帯の生活に深く関係する「老齢年金生活者支援給付金」の支給条件を見ていきます。