2. 年金受給額の実態(国民年金と厚生年金)

現在の平均的な年金受給額を知っておきましょう。

国民年金の月額ごとの受給権者数

国民年金の月額ごとの受給権者数

出所:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金の月額ごとの受給権者数

厚生年金の月額ごとの受給権者数

出所:厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生労働省年金局が公表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、平均受給額は国民年金で月額5万7584円、厚生年金(国民年金を含む)で月額14万6429円となっています。

2.1 ポイント解説

  • 男女差が大きい:特に厚生年金は現役時代の勤務状況に左右されるため、女性の受給額は男性よりも低い傾向にあります。
  • 単身高齢者は厳しい水準:基礎年金のみの人の平均受給額は月額6万円前後にとどまり、生活費をまかなうには厳しい水準です。
  • 夫婦世帯の場合:厚生年金を受給している男性+国民年金を受給している女性という夫婦のモデルケースでは「夫婦で月22〜23万円程度」が目安とされています。

このように、年金額の実態を踏まえると、10月からの制度改定による数千円規模の変化も、家計に与える影響は決して小さくありません。