10月17日は「貯蓄の日」です。

帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年10月」によれば、10月の飲食料品値上げは合計3024品目で今年2番目の高さ。値上げラッシュの中、思うように貯蓄が進まない、貯蓄を切り崩しているという方もいるでしょう。

年金生活になれば収入源が限られるため、できるだけリタイア後に向けて貯蓄をしたいもの。では実際にリタイアした世帯の貯蓄事情はどれくらいでしょうか。生活費や老後の収入源、公的年金の受給額についてもみていきます。

1. 65歳以上・無職世帯の貯蓄額と生活費は平均でいくら?食費は7万円台後半

まずは65歳以上で無職世帯の平均貯蓄額と生活費を確認します。結果を鵜呑みにする必要はありませんが、参考にすることで自分の老後生活もよりイメージしやすくなるでしょう。

1.1 65歳以上無職世帯の平均貯蓄額

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」を確認すると、2024年の65歳以上無職世帯(二人以上世帯)の平均貯蓄額は2560万円でした。

以下は過去の平均貯蓄額の推移です。

1.2 平均貯蓄額一覧(年次推移)

  • 2019年:2218万円
  • 2020年:2292万円
  • 2021年:2342万円
  • 2022年:2359万円
  • 2023年:2504万円
  • 2024年:2560万円

過去数年間は平均貯蓄額が基本的には右肩上がりで増えていることがわかります。2021年には2300万円を超え、2023年には2500万円に到達しました。貯蓄が増えた理由としては多々考えられ、なかには保有資産の価格が上昇したためなども考えられますから、今後増える可能性はあるでしょう。

ただし、この数字はあくまでも平均値であり、実際には世帯差が多いものです。