2. 日本の富裕層とは?定義と世帯数を解説

一般的に「富裕層」と呼ばれる人々は、具体的にどのような世帯を指すのでしょうか。株式会社野村総合研究所の調査報告を基に、その定義を確認していきましょう。

2.1 純金融資産1億円以上が「富裕層」の定義

株式会社野村総合研究所のレポートによると、日本の全世帯は預貯金や金融資産から負債を差し引いた「純金融資産保有額」によって、5つの階層に分類されています。

この中で、純金融資産が1億円以上の世帯を「富裕層」、さらに5億円以上の世帯を「超富裕層」と定義しています。

2.2 日本における資産家の割合は?世帯数で見る富裕層の実態

株式会社野村総合研究所の調査では、「富裕層」と「超富裕層」を合わせた世帯数は165万3000世帯にのぼり、これは日本の全世帯のうち約3%を占めています。

  • 超富裕層(5億円以上):11万8000世帯/135兆円
  • 富裕層(1億円以上5億円未満):153万5000世帯/334兆円
  • 準富裕層(5000万円以上1億円未満):403万9000世帯/333兆円
  • アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):576万5000世帯/282兆円
  • マス層(3000万円未満):4424万7000世帯/711兆円

富裕層と超富裕層が保有する純金融資産の合計額は469兆円です。これは、全世帯の保有資産総額(1795兆円)の約26%にあたり、資産が上位約3%の層に集中していることがわかります。