夏が過ぎ、過ごしやすい季節となりました。しかし、その裏側で、多くの高齢者が経済的な不安を抱えている現実があります。
厚生労働省の調査によれば、5割を超える高齢者世帯が生活に苦しさを感じているという厳しい結果が公表されました。この記事では、なぜこのような状況が生まれているのかを、具体的なデータをもとに深掘りしていきます。
1. 「生活苦しい」高齢者は5割超もいる
まずは現代の高齢者の生活意識について、7月4日に公表された厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より見ていきましょう。
上記によれば、高齢者世帯の生活意識は以下の通り。
1.1 高齢者世帯の生活意識
- 大変苦しい:25.2%
- やや苦しい:30.6%
- 普通:40.1%
- ややゆとりがある:3.6%
- 大変ゆとりがある:0.6%
大変苦しいとやや苦しいを合計した「苦しい」は55.8%。
高齢者で「普通」と答えた人よりも、「苦しい」と感じている人が多くなっています。