退職後の手続きで意外と悩むのが「健康保険の切り替え」です。任意継続と国民健康保険、どちらを選べば負担を抑えられるのでしょうか。条件によっては保険料が大きく変わることもあり、慎重に判断したいところです。春の訪れとともに生活が変わる3月。

4月15日には今年度最後の年金支給日も控える中、今回は公的資料の調査結果をもとに、退職後の健康保険の選び方について解説します。

1. 国民健康保険、世帯人数で保険料が増える理由「扶養の概念」なし

国民健康保険(国保)は市区町村が運営する保険で、在職中の社会保険とは計算方法が根本的に異なります。

1.1 保険料の構成

世帯単位で算定され、前年の所得に応じた「所得割」のほか、世帯人数に応じた「均等割」、世帯ごとに課される「平等割」などが合算されます。

1.2 扶養の概念がない

国保には扶養制度がないため、家族が増えるほど「均等割」が人数分加算され、世帯全体の保険料が膨らむ構造になっています。

国保は所得だけでなく、世帯に属する被保険者の数(均等割)などが合計されて算出されるため、扶養家族が多い世帯ほど負担が増しやすくなります。