3. 10月から年金の手取り額が変わる人も
10月から支給される年金は、天引きされる税金や社会保険料が見直される影響もあり、手取り額が変わる人がいます。
年金から天引きされる住民税や保険料は、4月~8月までは「仮徴収」として前年度分に基づいた暫定額で差し引かれており、10月支給分から「本徴収」として新しい金額に切り替わります。
6~7月ごろに前年度の所得が確定する関係で、このような措置になっているのです。
前年の年金収入や他の所得が前年比で増減した人、扶養家族数や所得控除内容が変動した人は、影響を受けると考えられます。
10月上旬に「年金振込通知書」が送付されるため、振込額や天引き額の変動を必ず確認しましょう。
4. まとめにかえて
年金の平均額はあくまでも行政の資料に基づく参考値で、個人の加入期間や納付状況により大きく異なります。
10月の年金支給時には必ず「年金振込通知書」を確認し、前年度所得の確定により、手取り額がどう変わったかチェックしてください。
前年に収入が増減した方や扶養家族数に変動があった方は、特に注意が必要です。
自由に使える金額は手取り額である以上、振り込まれる金額をベースに家計管理をしましょう。
参考資料
柴田 充輝
執筆者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。
監修者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)