3. 必要な老後資金はいくら?

将来の生活費や寿命は正確にわからない以上、必要な老後資金を事前に知ることはできません。

基本的には黒字家計を維持しつつ、想定よりも長生きしてしまう事態を想定したうえで、着実に準備を進める必要があります。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)が行った調査によると、20~70歳代の方が考えている「必要な老後資金」は以下のとおりでした。

  • 20歳代:1512万円
  • 30歳代:2024万円
  • 40歳代:2304万円
  • 50歳代:1916万円
  • 60歳代:2110万円
  • 70歳代:1738万円

実際に老後生活が近づいている、またはすでに突入している60~70歳代の方の回答が、より実態に近いといえそうです。そのため、1800万~2100万円程度のレンジが、目安とすべき老後資金の目標値になります。

公的年金は、老後生活において頼れる収入であることに間違いはありません。しかし、経済的な不安を軽減するために、NISAやiDeCoなどの優遇制度を活用した資産形成も大切です。

できるだけ長く働いて老後そのものを短くしつつ、早い段階で老後に向けた備えを進めることが、安心につながります。