2. 富裕層が増加している理由とは

富裕層が増加している理由として、主に次の2つが考えられています。

  • 円安・株価上昇による資産価値の増加
  • 相続による資産継承

富裕層が増加している背景には、近年の円安と株価上昇が密接に関わっており、これらが富裕層が保有している資産をさらに増加させるプラスの連鎖を生み出しています。

さらに、株式や投資信託などで資産形成をしている準富裕層世帯の資産も増加したことにより、準富裕層の一部が富裕層にシフトしたケースもあります。

また、親世代の財産が、相続によって子ども世代へ引き継がれたことにより、富裕層・超富裕層の定義に該当する相続人が増加したことも理由の一つとされています。

富裕層の多くは生前から相続税対策を講じており、課税負担を軽減しながら子ども世代へ資産を移転している傾向があります。

子ども世代は、引き継いだ財産を運用することで、さらに資産を増やしていると考えられています。

3. まとめにかえて

現在の日本には、保有資産1億円以上の富裕層世帯が約165万世帯存在するとされています。

全世帯のわずか3%未満ですが、その保有資産額は全世帯の約26%を占めている状況です。

近年の円安や株価上昇、相続による資産の移転などの影響を受け、富裕層は年々増加傾向にあります。

資産を増やすには、投資商品を利用する方法が効率良いとされていますが、同時に資産がマイナスになるリスクもあります。

これから始める人はもちろん、現在すでに取り組んでいる人も、投資商品のリスクについて十分理解することが大切です。

参考資料

木内 菜穂子