今年も残り少なくなりました。 秋の深まりとともに、将来の生活資金、特に老後の年金について考える人も多いのではないでしょうか。

年金は老後の生活を支える重要な柱ですが、現役時代の働き方や加入した年金の種類によって、受け取れる金額に大きな差が出ることをご存じでしょうか。 公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の二階建て構造であり、それぞれの年金の加入対象者や保険料の納付方法、そして将来の年金額の計算方法には違いがあります。

厚生年金に加入する会社員や公務員と、国民年金のみに加入する方とでは、老後の受給額の平均に開きがあることも、国のデータから明らかになっています。

本稿では、国の最新データをもとに、国民年金と厚生年金それぞれの仕組みを改めて確認し、現役時代の年金加入状況が老後の年金額にどのように影響するのかを具体的に見ていきます。 特に、受給額の分布データからは、平均年金額の裏に隠された「年金月額10万円未満」の受給者の実態も浮かび上がってきます。