2025年4月に年金額は1.9%増加しました。6月支給の年金では年金が増えたと感じた人もいますが、10月支給分では手取りが減ることもあります。
老後生活を支える年金が減ると聞くと、「どうして手取りが減るの?」「自分の年金は?」と疑問や不安を感じる人もいるでしょう。
本記事では、10月支給分の年金手取り額の変動について解説します。
控除額の変更だけでなく、年金額自体の変更についても解説しますので、65歳以上の年金受給者の方は確認しておきましょう。
1. 年金手取りが減る理由は「保険料や住民税額の変更」
10月に支給される年金の手取り額が減る主な理由は、年金から控除される国民健康保険料や介護保険料、住民税が変更されることです。
65歳以上の人の社会保険料や住民税は、原則年金から控除(会社員の健康保険料と住民税は給与控除)されるため、年金額が変わらなくても手取りが減ることもあるのです。
社会保険料や住民税は、前年の所得が確定する6月以降に決定します。
6月支給の年金(4・5月分)や8月支給分(6・7月分)では介護保険料や住民税の変更が間に合わず、新しい保険料や税額が反映するのは10月支給分となります。
そのため、前年の所得が上がったり保険料率などがアップした場合、控除額が増えて手取りが減ることもあるのです。
年金額や控除額の変更により振込額が変更になる人には、10月上旬に「年金振込通知書」が送付されますので、必ず確認するようにしましょう。
また、新年度の社会保険料や住民税は6月から7月にかけて居住地の地方自治体からお知らせが届くため、通知物を確認して10月以降の家計収支を考えておきましょう。