人生100年時代といわれていますが、給与水準は上がらず、税金は増え、年金制度も今の水準で受給できるかわからないという先行き不安な時代です。国や勤め先の企業だけに頼らず自分でしっかりお金を貯めなければ、将来お金に困ってしまうかもしれません。お金を貯めるために何から手を付ければいいのかを考えてみましょう。

ライフイベントに合わせたマネープランを作ってみる

貯金は”何となく”では絶対に増えないものです。まずは、「なぜそのお金が必要なのか」「なぜ節約をしなければいけないのか」という理由を自分の中で整理・把握しなければいけません。

人生に必要になるお金は、ライフイベントによって大きく異なり、既婚か独身か、子供の数、持ち家か賃貸かなどによって大きく異なります。そのため、一概にいくら必要になるとは言えないので、自分に合ったマネープランを作成し、目標設定を明確にすることから始めましょう。

たとえば、既婚でマイホームを購入予定、子供を大学まで通わせたい場合、結婚資金・マイホーム購入資金(頭金)・教育費・老後資金を貯める必要があります。自分の年齢、配偶者の年齢、子供の年齢を並べて、これから10年あるいは20年の間に予定されるライフイベントや必要になる金額を書き出してみると、何歳までにいくら貯めなければいけないのかが見える化できます。

少し面倒な作業に思えるかもしれませんが、こうすればお金を貯めることへの自覚もできてきます。また、適度な危機感を持つことが、貯金に対する意識を高めることにつながるでしょう。

日々の収支を把握して貯金できる額を計算する

貯金ができない人は自分がどれくらいお金を使っているのか把握していない場合が多いようです。上で述べたマネープランが作成できたら、次は毎月の給料やボーナスから貯金できる額を算出してみましょう。

まず毎月の給料から固定費と呼ばれる、家賃・駐車場代・光熱費・通信費などを差し引きます。基本的に固定費は毎月あまり変わらない金額です。次に食費・外食費・美容費・交際費・被服費・レジャー費などの月によって変わる変動費を差し引きます。

給料から固定費と変動費を差し引いた額が貯金に回すことができる額となりますが、この額が少ないと思うなら、出費の内容を見直さなければいけません。

固定費も変動費も工夫次第で減らすことができるものです。たとえば、車を保有するのには駐車場代やガソリン代、維持費などがかかります。都会に住んでいてカーシェアが利用できるなら、1時間数百円で必要な時だけ使え、ガソリンの補充などの必要もなく便利です。車を所有しないことで固定費・変動費共に減らすことができるので、少なくない金額を貯金に回せます。

また、食費・外食費は意識的に管理しないと無駄な出費が増えてしまうものです。週にいくら使うかをあらかじめ決めてから買いものをすることで、お金も食材も無駄を減らせます。

貯金すると決めた額は、お給料日に別口座に移して、簡単には手を付けないように別に管理すると、着実に貯めることができます。

貯金だけではなく資産運用にも挑戦してみる