9月中旬に入りました。秋風が心地よく感じられる季節となり、年末に向けて自身のキャリアや収入について考える機会も増えてきました。
銀行員というと「安定していて高収入」という印象を抱く方も多いでしょう。
実際に政府統計や国税庁の調査を確認すると、銀行員の平均年収は一般的な給与所得者の水準を大きく上回っています。
本記事では、銀行員の平均年収を年代ごとに紹介し、全体平均と比較しながら銀行員の給与実態について解説していきます。
1. 元銀行員が解説!銀行員の平均年収ってどれくらい?
政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」によると、銀行員(※)の平均年収は下記のとおりです。※銀行員が該当する「金融営業職業従事者」を指します。
- 平均年収:約631万1200円
・きまって支給する現金給与額(※1):40万1900円
・年間賞与・その他特別給与額(※2):148万8400円
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によれば、給与所得者の平均年収は460万円となっており、銀行員の水準は比較的高いといえます。
ただし、これは全年齢を対象とした平均値であるため、実際の収入は年齢層によって大きく異なります。
次章では、年齢ごとに銀行員の平均的な「月収・ボーナス・年収」を見ていきましょう。
※1 きまって支給する現金給与額:毎月定期的に支払われる基本給や各種手当を含む月ごとの給与部分
※2 年間賞与・その他特別給与額:年に数回支給される賞与や臨時の特別手当などを指すもの
1.1 【年齢別】銀行員の「月収・ボーナス」を一覧表で確認
政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」によると、年齢別における銀行員の平均的な「月収・ボーナス」は下記のとおりです。
年齢層:平均月収:ボーナス
- ~19歳:18万8100円:12万500円
- 20~24歳:27万6800円:48万3100円
- 25~29歳:33万9100円:119万600円
- 30~34歳:40万5200円:158万3400円
- 35~39歳:46万4200円:189万3700円
- 40~44歳:49万600円:213万7400円
- 45~49歳:46万4500円:183万円
- 50~54歳:47万2200円:186万7000円
- 55~59歳:45万5100円:170万9100円
- 60~64歳:33万4100円:109万7600円
- 65~69歳:33万6700円:100万9200円
- 70歳~:26万8400円:35万1900円
次に、上記のデータをもとにした、年齢別の銀行員の「平均年収」について見ていきましょう。
1.2 【年齢別】銀行員の「平均年収」を一覧表で確認
政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査」によると、年齢別における銀行員の「平均年収」は下記のとおりです。
年齢層:平均年収
- ~19歳:229万7000円
- 20~24歳:380万4700円
- 25~29歳:526万5200円
- 30~34歳:644万5800円
- 35~39歳:745万8100円
- 40~44歳:802万4600円
- 45~49歳:740万4000円
- 50~54歳:753万3400円
- 55~59歳:717万300円
- 60~64歳:510万6800円
- 65~69歳:504万9600円
- 70歳〜:357万2700円
銀行員の年収は20〜30歳代で急速に伸び、40歳代でピークを迎えます。
その後も50歳代までは高水準を維持しますが、60歳代以降は再雇用の影響で収入が大きく落ち込むことが上記データから確認できます。
では、年齢ごとに「給与所得者全体」の平均年収と比較した場合はどうでしょうか。