朝晩の冷え込みが増し、秋の深まりを感じる2025年10月です。 日々の寒暖差が大きいこの季節は、ご自身の体調管理への意識が高まる時期とも言えるでしょう。
そして、体調管理と同様に、人生の後半戦を見据えた資産の管理、特に「老後資金」への関心も高まっているのではないでしょうか。 厚生労働省の調査によると、65歳以上がいる世帯のうち「単身世帯」、いわゆる「おひとりさま世帯」が、夫婦のみの世帯を抜いて最多となりました。
これは現代における多様な生き方の広がりを象徴するデータであり、今後もこの傾向は続くと考えられます。 特に単身の場合、生活のすべてをひとりで賄う必要があるため、老後のお金に関する備えは非常に重要です。
本記事では、身軽な暮らしの裏側にある、70歳代のおひとりさまが抱えるリアルな貯蓄や年金の状況、そして老後の不安について、具体的なデータをもとに深掘りしていきます。
これからのおひとりさま生活に備えるために、知っておきたいお金の現状と対策について、一緒に考えていきましょう。
1. 増える「高齢者のおひとりさま世帯」65歳以上がいる世帯で最多に
まずは厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、65歳以上がいる世帯の世帯構造をみてみましょう。
1.1 65歳以上がいる世帯の世帯構造
- 単身世帯:32.7%
- 夫婦のみ世帯:31.8%
- 親と未婚の子のみの世帯:20.4%
- 三世代世帯:6.3%
- その他の世帯:8.8%
2024年より、最も多いのが「単身世帯」となりました。次に夫婦のみ世帯、そして親と未婚の子のみの世帯の順となっています。
多様な生き方が広がる現代においては、単身世帯が増加する傾向は続くとも考えられるでしょう。