2025年7月25日に公表された厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命は81.09歳、女性は87.13歳と世界的にも高い水準にあります。

老後の時間が長くなるなかで、70歳代の夫婦世帯は「生活費をどうまかなうか」考える必要があります。

今回は、最新データをもとに70歳代二人世帯の貯蓄額や年金月額、1ヵ月の生活費について紹介します。

1. 【70歳代】二人以上世帯:金融資産保有額階層ごとの世帯割合

J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとに、70歳代二人以上世帯の貯金額を紹介します。

※なお、これから確認する金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額

70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとにLIMO編集部作成

【70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額とその割合】

  • 100万円未満:6.9%
  • 100~200万円未満:6.2%
  • 200~300万円未満:4.3%
  • 300~400万円未満:4.7%
  • 400~500万円未満:2.9%
  • 500~700万円未満:6.2%
  • 700~1000万円未満:8.0%
  • 1000~1500万円未満:12.9%
  • 1500~2000万円未満:8.3%
  • 2000~3000万円未満:11.2%
  • 3000万円以上:24.0%
  • 無回答:4.4%

【70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額の平均と中央値】

  • 平均:2450万円
  • 中央値:1205万円

70歳代の二人以上世帯では、金融資産の保有額に大きな差が見られます。

最も多いのは3000万円以上を持つ世帯で24.0%ですが、一方で100万円未満の世帯も6.9%あります。

老後資金の余裕のある世帯と、そうでない世帯が大きく二極化しているのが実態です。

また、平均値は2450万円と高い水準ですが、中央値は1205万円にとどまっています。

多くの世帯は、中央値に近い資産額で生活していると考えられます。