3. 【後期高齢者医療】なぜ保険料は上がる?

後期高齢者医療の保険料が上がる主な理由としては、「医療費の増加と制度変更」にあると考えられます。まず、給付費のうち高齢者が負担する割合(後期高齢者負担率)が見直され、2024・2025年度は引き上げられました。

また、2024年4月からは「子育ては社会全体で支える」という考えに基づき、後期高齢者医療制度も出産育児一時金の一部を負担することになりました。これによって制度全体の費用負担が増えたことも、保険料が上がる要因の一つです。

さらに、医療給付費そのものが増えていることも見過ごせません。2024・2025年度の1人あたりの医療給付費は、全国平均で年間約90万2,000円と見込まれ、過去2年と比べて約2.7%も増えています。ただし、急激な負担増を抑えるため、年金収入が一定基準に該当する人には保険料の増加を抑える「激変緩和措置」が設けられています。