3. 秋に種まきして大きく育てる〈7つのコツ〉
3.1 種まきの時期を見極める
秋まきの種は品種によって異なりますが、一般的に関東以西の温暖な地域では9月下旬~10月が適期。早くまきすぎると夏〜初秋の暑さで発芽しにくく、遅すぎると株が十分に育つ前に寒い冬を迎えてしまい、花が咲かないことがあります。
3.2 適度な深さにまく
種は大きさの2~3倍の深さにまくのが一般的です。ただし、光を好む「好光性種子」は、土を薄くかぶせるか、土の上に置くだけにします。逆に、光を嫌う「嫌光性種子」は、やや深めに。花の品種によって異なるので、パッケージの指示を確認しましょう。
3.3 水やりはやさしく
種をまいた後は霧吹きを使うなどして、土や種が流れないようにやさしく水を与えます。発芽するまでは、土が乾燥しないように常に湿った状態を保つことが大切です。
3.4 間引きをする
種まきで複数の芽が出たら、生育の悪いものや密集している部分を間引きましょう。株の間隔を広げれば、一株ごとに栄養が行き渡り、風通しも改善されます。
3.5 日当たりと水はけを確保する
発芽した苗はいきなり日差しの強い場所に置かず、半日陰から少しずつ慣らしながら、日なたへと移動するのがおすすめ。水はけがよくなるように、苗床の下にすのこなどを敷いて、空間を作るのも効果的です。
3.6 植え替え
ポットに種まきした苗は、発芽して本葉が数枚出てきたら、植え替えのタイミング。根を傷つけないよう、土ごと優しくポットから取り出し、深植えにならないように注意して植えつけましょう。
3.7 台風対策
秋は台風が多いため、天気予報をチェックして、種まき直後の苗は雨のかからないところに移動するか、心配な場合は一時的に室内に取り込むとよいでしょう。植え替え後の苗は強風で倒れないように、短い支柱をしたり、不織布などを被せたりすると安心です。
4. ローコストで育てる楽しみも味わえる、種まき栽培
秋は種から花を育てるのに最適な季節。たった一袋の種からでも、驚くほどたくさんの花を咲かせることができ、お財布にも優しいのが魅力です。
種から育てることで、市販の苗にはない愛着が湧き、植物の成長過程をじっくりと観察できる楽しみも。この秋は、花の種をまいて秋冬花壇を華やかにしてみませんか。