2. 「後期高齢者医療制度」の自己負担割合は所得によって決まる
現役世代の場合、病院を受診したとき、医療費を10割とすると本人が支払うのは3割という方が多いです。
一方で後期高齢者医療制度における医療費の自己負担割合は、「1割」「2割」「3割」のいずれかに区分され、所得によって毎年決まります。
例えば1割負担の方が、不動産売却により一時的に所得があがったことにより、翌年の医療費自己負担割合が3割になるというケースもあります。
筆者は元公務員として後期高齢者医療制度の担当をしていましたが、こうした相談は毎年ありました。税金や社会保険料が高くなることは覚悟していたものの、医療費(介護も)が高まることは想定外だったというケースです。
さらに負担割合の改定は8月1日であるため、中には2年前の所得増が影響することもあるので、注意が必要です。
また、2022年10月1日に「2割負担」が導入されたことにより、一定以上の所得がある方については負担割合が2割へと引き上げられました。
医療費が単純に2倍になる計算です。
厚生労働省の推計によると、2割負担の対象となるのは約370万人であることから、後期高齢者医療制度の加入者全体の約2割を占める形です。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてパートとしてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事を執筆している。京都府出身、滋賀県在住。(2026年6月26日更新)