10月15日は年金支給日です。私たちが老後に受け取る年金額は、厚生年金で男性の平均が約16.7万円、女性の平均が約10.7万円と、男女間で約6万円もの大きな差があることが、厚生労働省の統計から明らかになっています。

この差は、現役時代の働き方や給与水準が年金額に反映されることが原因です。このような年金受給額の個人差や男女差がある中で、年金だけでは生活が苦しいような所得など一定基準に該当する方を支援するために、「年金生活者支援給付金」が年金に上乗せして支給されます。

今回の記事では、この給付金がどのような仕組みで、誰が、どれくらいの金額をもらえるのかを詳しく解説します。

1. 年金生活者支援給付金、障害年金受給の対象者「1級と2級で金額が変わる」

「年金生活者支援給付金」は、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準に満たない場合に受け取れる給付金です。

老齢年金、障害年金、遺族年金のそれぞれの年金に給付金が設けられており、2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されます。また、給付額は公的年金と同様に、年度ごとに見直しがおこなわれます。

1.1 年金生活者支援給付金「2025年度の給付額」はいくら?

2025年度の「年金生活者支援給付金」の給付額は、前年度より+2.7%引き上げられており、6月支給分の「4・5月分給付金」から増額率が適用されています。

各給付金の2025年度月額は以下の通りです。

  • 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(※基準額)
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円

障害年金を受給されている対象者の方について、障害等級1級と2級とでは支給される金額が変わります。なお、老齢年金生活者支援給付金については、上記を基準額として、保険料納付済期間などをもとに実際の給付金額が計算されます。