4. 年金生活者支援給付金、暮らしを支える心強い制度

今回は、年金受給額の男女差という現実を背景に、所得など一定基準に該当する方を対象とした「年金生活者支援給付金」について解説しました。この年金生活者支援給付金は、2019年10月の消費増税を機にはじまった制度なので、2025年10月現在でちょうど6年が経過しました。

給付金は、老齢・障害・遺族の3種類があり、2025年度は2.7%増額され、老齢年金の基準額は月額5450円です。支給を受けるための要件として、老齢給付金は世帯全員の市町村民税が非課税であることや、所得が90万円台以下であることなどが定められています。

この給付金は自動で支給されるものではありません。支給要件を満たす方には請求書(はがき型など)が郵送されるため、「請求書が届いたら必ず手続きを行う」ことが、もらい忘れを防ぐ唯一の方法です。

年金だけでは生活費に不安がある方にとって、年金生活者支援給付金は毎月の生活を支える心強い追加収入になります。請求手続きは複雑ではありません。ぜひ今回の記事を参考に、ご自身やご家族の状況を確認し、受け取る権利のあるお金を逃さないよう、積極的にアクションを起こしていきましょう。

参考資料

橋本 優理