3.3 65歳以上が対象の「高年齢求職者給付金」とは？
高年齢求職者給付金は、65歳以上で離職した人に支給される給付制度です。
高年齢求職者給付金【支給要件】
- 対象者：高年齢被保険者（65歳以上の雇用保険加入者）で失業した人
- 支給要件：下記の全ての要件を満たした人
- 離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6カ月以上ある
- 失業の状態にある：離職し「就職したいという積極的な意思といつでも就職できる能力（健康状態・家庭環境など）があり積極的に求職活動を行っているにもかかわらず就職できない状態」を指す
高年齢求職者給付金【いくらもらえる？】給付金額
- 支給額
- 被保険者であった期間が1年未満：30日分の基本手当相当額
- 被保険者であった期間が1年以上：50日分の基本手当相当額
65歳未満の人が受け取る「失業手当」が4週間ごとの失業認定を経て分割で支給されるのに対し、この給付金は一度にまとめて支給される点が特徴です。
4. まとめにかえて
本記事では、高齢者が利用できる「申請しないともらえない」給付金や年金制度をまとめて5つ紹介しました。
9月初旬から新たな対象者に請求書が届く「年金生活者支援給付金」では、所得や年金額に応じて月数千円が加算される仕組みになっており、申請をしなければ受け取ることができません。
また、配偶者や子どもを扶養している場合に受け取れる「加給年金」、働きながら年金を受け取る方に影響する「在職老齢年金」の見直し、さらに再就職や継続雇用を支援する「再就職手当」「高齢者雇用継続給付金」「高年齢求職者給付金」なども紹介しました。
いずれも条件を満たしていても、自動では支給されないものが多く、手続きが必要です。
「自分は対象なのか？」「どんな手続きが必要なのか？」を確認し、利用できる制度はしっかりと活用していきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「か行 加給年金額」
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「Q＆A～高年齢雇用継続給付～」
- 厚生労働省「令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します」
- 厚生労働省「年金と雇用保険の高年齢雇用継続給付との調整」
- 厚生労働省「再就職手当のご案内」
- 厚生労働省「離職されたみなさまへ＜高年齢求職者給付金のご案内＞」
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
中島 卓哉
