さわやかな秋風が吹き渡る季節となりました。
季節の変わり目における出費や物価高騰が続く今、老後の生活を支える「公的年金」について、改めてその役割や資金計画を考える方も多いでしょう。
年金収入だけでは日々の生活費を十分に賄えないと感じ、不安を覚える方も少なくありません。
基礎年金を受給していて、年金やその他の所得が一定基準額以下の方々を支援する目的で2019年にスタートしたのが「年金生活者支援給付金」制度です。
恒久的な支援制度なので、支給要件を満たしていて請求手続きを行った方に「年金に上乗せして支給」されます。
なお、2025年度の年金生活者支援給付金の給付基準額は、前年度よりも2.7%プラス改定されました。
本記事では、年金生活者支援給付金の《支給対象者・給付基準額・請求手続き》についてわかりやすく解説します。
1. 所得が少ない方の年金生活を支援する制度「年金生活者支援給付金」とは?
「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得が一定基準以下の年金生活者を支えるため、2カ月に1回、年金に上乗せして支給される制度です。
2019年に導入された比較的新しい仕組みであり、まだ耳慣れない人もいるかもしれません。
受給している年金の種類に応じて、以下の3つの給付金が用意されています。
- 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
次章では年金生活者支援給付金の「給付額」や「支給要件」について見ていきましょう。