2. 「負債と貯蓄」の実態

どんなに貯蓄があったとしても、同額の負債があった場合、それは資産として考えることが難しくなります。

次に、二人以上世帯の、年代別の負債保有割合と、資産と負債の平均額を見ていきます。

世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高、負債保有世帯の割合

世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高、負債保有世帯の割合

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2024年(令和6年)平均結果の概要」

【世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高、負債保有世帯の割合】

  • 40歳未満
    • 負債保有世帯割合:64.4%
    • 平均貯蓄高:867万円
    • 平均負債高:1765万円
  • 40歳~49歳
    • 負債保有世帯割合:69.0%
    • 平均貯蓄高:1314万円
    • 平均負債高:1445万円
  • 50歳~59歳
    • 負債保有世帯割合:53.6%
    • 平均貯蓄高:1798万円
    • 平均負債高:729万円
  • 60歳~69歳
    • 負債保有世帯割合:29.2%
    • 平均貯蓄高:2659万円
    • 平均負債高:270万円
  • 70歳以上
    • 負債保有世帯割合:10.6%
    • 平均貯蓄高:2441万円
    • 平均負債高:56万円

統計によると、若い世代(40歳未満)は借金が貯金を上回っていますが、年齢が上がるにつれて借金は減少し、70歳以上になると貯金が借金を大幅に超えています。

これは多くの人が若いうちに住宅ローンなどの大きな借金をし、年齢を重ねるとともに返済を進め、老後までに借金をほぼ完済している傾向を示しています。