2.2 貯蓄目標の設定
「とにかく節約して、余った分を貯金する」という方法では、お金はなかなか貯まりません。
なぜなら、それは「ゴールのないマラソン」を走っているのと同じだからです。
明確なゴールがなければ、日々のモチベーションが続かず、貯金額を増やすことも難しくなります。
お金が貯まる人は、「何のために」「いつまでに」「いくら貯めるのか」という具体的な目標を設定しています。
例えば、「2年後の結婚式のために100万円貯める」「40歳までに住宅購入の頭金として500万円」といったようなものです。
目標が具体的で、願望が高いものであればあるほど、「やらなければいけないこと」から「達成したいこと」へと変わり、貯蓄に対して意欲的になることができます。
目標を立てたら、それを達成するための仕組みを作りましょう。
効果的な手段の一つとして「先取り貯金」が挙げられます。給与が振り込まれたら、使う前にその月の貯蓄目標額を自動的に別の貯蓄用口座に移してしまうのです。
そうすることで、日常に使えるお金とは別に強制的に貯蓄ができる環境が作れます。
目標を意識し続けることで、日々の節約が「我慢」ではなく「未来の理想を叶えるための投資」と捉えられるようになり、楽しみながら貯蓄を継続しやすくなります。
2.3 収入源を増やす
お金が貯まる人は、守りである「節約」と同時に、攻めである「収入を増やす」ことにも積極的に取り組んでいます。
代表的な方法として挙げられるものが「投資」と「副業」です。
投資は、「お金に働いてもらう」ことで資産を増やす考え方です。
特に、少額から始められ、税制上の優遇がある「つみたてNISA」は、初心者にとっても心強い制度です。
毎月コツコツと一定額を積み立て、世界中の株式などに幅広く分散投資することで、長期的にリスクを抑えながら資産形成を目指せます。
「怖い」「難しい」というイメージがあるかもしれませんが、まずは月々数千円からでも始めてみることが、お金を育てる第一歩になります。
副業は、自分のスキルや時間を活用して、本業以外の収入源を作る方法です。
専門スキルを活かした在宅ワークや、週末を利用した隙間バイトなど、選択肢は多岐にわたります。
本業に支障がない範囲で、自分ができそうなものを探してみると良いでしょう。
収入源が複数あると、経済的な余裕が生まれるだけでなく、万が一本業の収入が途絶えた際のリスクヘッジにもなり、精神的な安定にも繋がります。
節約で守りを固めつつ、収入を増やす攻めの姿勢を持つことが、賢いお金の貯め方と言えるでしょう。
3. 小さな積み重ねが、将来の安心につながる
今回は、年代別の平均貯蓄額と、お金が貯まる人の3つの共通点をご紹介しました。
大切なのは、現状を把握し、未来のために今日から行動を起こすことです。
まずは「収支の把握」から始める、具体的な「目標を立てる」、あるいは少額から「収入を増やす」挑戦をしてみるなど、ご自身に合った方法で第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
その小さな積み重ねが、将来の安心へと着実につながっていくはずです。
参考資料
斎藤 彩菜