4. 年金を受給しながら働く場合は知っておきたい「在職老齢年金」

在職老齢年金とは、老齢厚生年金を受け取りながら働く65歳以上70歳未満の方の年金が、給与との合計額によって一部または全部支給停止になる仕組みです。

基準を超えると減額されるため、働きながら年金を受け取る方は注意が必要です。

在職老齢年金の計算方法

在職老齢年金の計算方法

出所:日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」

働いて得る収入が多いほど、年金の一部が減額されます。

ただし、一定の基準(51万円)以下なら、満額支給されます。

自分の年金が減るかどうか気になる場合は、ねんきんネットで見込額を確認したり、最寄りの年金事務所に相談したりしましょう。

5. まとめにかえて

日本の公的年金制度は、老後の生活を支える基盤として安定しています。

ただし、物価の変化を考えると、年金だけで暮らしが十分豊かになるとは限りません。

そのため、年金に加えて個人年金やiDeCo、NISAなどの制度の活用や、貯蓄、退職金の活用を組み合わせて、自分なりの備えを重ねていくことが大切です。

無理のない範囲で取り組めば、将来の安心とゆとりにつながります。

参考資料

円城 美由紀