4. 年金を受給しながら働く場合は知っておきたい「在職老齢年金」
在職老齢年金とは、老齢厚生年金を受け取りながら働く65歳以上70歳未満の方の年金が、給与との合計額によって一部または全部支給停止になる仕組みです。
基準を超えると減額されるため、働きながら年金を受け取る方は注意が必要です。
働いて得る収入が多いほど、年金の一部が減額されます。
ただし、一定の基準(51万円)以下なら、満額支給されます。
自分の年金が減るかどうか気になる場合は、ねんきんネットで見込額を確認したり、最寄りの年金事務所に相談したりしましょう。
5. まとめにかえて
日本の公的年金制度は、老後の生活を支える基盤として安定しています。
ただし、物価の変化を考えると、年金だけで暮らしが十分豊かになるとは限りません。
そのため、年金に加えて個人年金やiDeCo、NISAなどの制度の活用や、貯蓄、退職金の活用を組み合わせて、自分なりの備えを重ねていくことが大切です。
無理のない範囲で取り組めば、将来の安心とゆとりにつながります。
参考資料
- 総務省統計局は「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)6月分(2025年7月18日公表)」
- 厚生労働省「いっしょに検証!公的年金」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「た行 第1号被保険者」
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険被保険者のしおり」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から1.9%の引上げです~」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
- 日本年金機構「令和4年4月から在職提示改定制度が導入されました」
円城 美由紀