6. 医療費を抑える3つの工夫
老後の医療費は、たとえ1割であっても家計の重い負担となります。体が衰えれば通院・投薬の頻度も多くなりますし、そもそも年金収入に頼る世帯は、現役世代と比べて家計に余裕がないケースも少なくありません。
また、今後も高齢者の増加と現役世代の減少に伴い医療費負担が重くなる可能性もあります。健康保険や後期高齢者医療保険制度に過度に期待せず、自分でできる工夫で医療費の家計に対するインパクトの軽減を検討しましょう。
6.1 医療保険の加入
現役時代の健康なうちに医療保険に加入するのが得策です。医療保険は、入院費や医療費が所定の条件でかかると保険金が下りるシステムです。高額な医療費が発生した月の家計負担を軽減させてくれます。
高齢になったり、健康上で懸念があったりすると加入が難しくなる場合や、保険料が割高になる場合があります。そのため、健康なうちから準備しておくのが得策です。
6.2 医療費の増大を加味して貯蓄を確保しておく
現役時代と比べて厚めの貯蓄を確保しておくのも、有効な手段の一つです。事故や病気などに備えた貯蓄を確保しておくのは家計管理の基本ではありますが、収入が限られる老後世代においては、より一層手当てしておく必要があります。
老後に向けた資産形成の目安として「2000万円」が必要と言われることがしばしばありますが、これに留めず潤沢な資産を形成しておくのが得策です。NISAやiDeCoなどを活用して、資産運用を進めておきましょう。
6.3 健康維持に努める、働いて健康維持するのも一案
健康を維持して、医療機関にかかる頻度を減らすのも有効な手立てです。高齢者になれば負荷の高い運動は必要ありません。軽いスポーツや散歩などでも健康維持は有効です。食事にも気を配って、生活習慣病などのリスクを減らしましょう。
健康維持の手段として、適度に労働を継続するのも一つの方法です。収入も増えて一石二鳥なので、健康維持の一環としての就労を検討するのも良いでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」
- 日本年金機構「Q.年金から所得税および復興特別所得税が源泉徴収される対象となる人は、どのような人でしょうか。」
- 厚生労働省「令和6年版厚生労働白書(資料編 厚生労働全般)」
中本 智恵