老後の生活を支える年金ですが、実際の受給額は人によって大きく異なります。加入期間や収入によっては、年金だけでは生活費をまかなえないケースも少なくありません。
こうした状況を補う制度のひとつが「年金生活者支援給付金制度」です。公的年金等の収入が一定水準以下の方を対象に、年金に上乗せして支給されるもので、2025年度は給付基準額が2.7%引き上げられました。
本記事では、平均受給額の最新データ、給付金の種類や支給要件、申請方法まで詳しく解説します。
1. 【最新】厚生年金・国民年金の平均受給額と個人差
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金と国民年金の平均月額を見てみましょう。
※厚生年金の金額は、国民年金部分を含む
1.1 〈全体〉
- 厚生年金:14万6429円
- 国民年金:5万7584円
1.2 〈男性〉
- 厚生年金:16万6606円
- 国民年金:5万9965円
1.3 〈女性〉
- 厚生年金:10万7200円
- 国民年金:5万5777円
基礎年金部分を含めた厚生年金の平均月額は14万6429円となっており、男女間では約6万円の差が見られます。
また、厚生年金の受給額は収入と加入期間に大きく左右されるため、1万円未満~30万円以上と個人差が大きくなります。
公的年金等の収入が一定水準以下の場合、「年金生活者支援給付金制度」の対象となる場合があるため、概要を確認しておきましょう。