年金収入やその他の所得が少ない人を対象に、2ヶ月に1度「年金生活者支援給付金」が支給されます。
厚生労働省が2025年7月31日に公表した資料によると、このうち老齢年金生活者支援給付金の平均月額は4146円であることがわかりました。
2ヶ月分が支給されるので、8292円が毎回の年金に上乗せされるということです。
詳しく見ていきましょう。
1. 年金生活者支援給付金の制度のしくみ
「年金生活者支援給付金」は、公的年金も含めた所得が一定基準以下となる場合に年金に上乗せされる給付金です。
3種類の公的年金に、下記のように給付金が設けられています。
- 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
年金生活者支援給付金の制度は、2019年にスタートした比較的新しいものです。初めて聞いたという人もいるかもしれませんね。
年金生活者支援給付金の財源はこの消費税の引き上げ分であり、「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」の第4条でも次のとおり明記されています。
「年金生活者支援給付金の支給に要する費用の財源は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入を活用して、確保するものとする。」
引用:e-Gov法令検索「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」
消費税が8%から10%に引き上げられたタイミングで、この引き上げ分が財源となっています。