3. いまどきシニアの平均年金月額はいくら?男女別の一覧まとめ

次に、一般的な夫婦の年金額を見るために、現在の年金受給者の平均的な年金受給額の水準を考えていきます。

3.1 厚生労働省統計による平均年金月額

厚生労働省統計による平均年金月額

厚生労働省統計による平均年金月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに編集部作成

2024年度における、厚生年金受給者の平均年金月額は、男子が16万6606円、女子が10万7200円となっています。つまり、夫婦二人世帯を想定した場合、男女一名ずつの平均合計で「27万3806円」が標準的な月の収入額と言うことができます。

4. 毎月の収支が赤字でも、ゆとりある老後は送れる?

ここからは、これまで説明してきた数字をもとに、具体的な収支を元に、老後の経済的な余裕について確認していきます。

4.1 収入と支出のバランス

男女の平均年金月額から夫婦の年金収入を考えると、月額約27万3000円でした。一方、日々の生活にかかる非消費支出を含めた支出金額は平均で月額約29万3000円です。

これらのことから、月々の家計収支は2万円ほど赤字になることがわかります。

4.2 貯蓄額による補填

毎月の不足額が発生する場合、これを貯蓄で補っていくことになります。 ここで、仮に中央値である1658万円の貯蓄がある世帯を考えてみましょう。

この金額があれば、毎月2万円の不足があったとしても、それを補ってもまだ余裕はありそうです。

現役時代から十分に貯蓄で備えておくことで、通常の生活を送るだけではなく、旅行や趣味といった暮らしの楽しみにもお金を使える、「ゆとりある暮らし」が実現できそうです。