公的年金の支給日は2カ月に1度となっています。

偶数月に支給されるしくみで、次回の公的年金の支給日は8月15日金曜日です。

物価の上昇には追い付いていませんが、2025年度の公的年金(国民年金と厚生年金)は2024年度よりも1.9%増えています。

増額された年金は6月から支給されているため「いつもより増えているな」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

では、みんなの年金は平均でいくらくらいなのでしょうか。

この記事では、日本年金機構や厚生労働省のデータをもとに、60歳~90歳以上の「国民年金と厚生年金」の平均月額がはいくらなのか解説します。

1. 【2025年 年金支給日カレンダー】

私たちの暮らしとは切り離せない大切なライフラインである「公的年金」は、2か月に一度、原則として原則として偶数月の15日に支給されます(15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒し)。

【2025年 年金支給日カレンダー】

【一覧表】2025年の年金支給日カレンダー

出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成

《2025年》年金支給日:支給対象月

  • 2025年4月15日(火) :2月・3月分
  • 2025年6月13日(金) :4月・5月分
  • 2025年8月15日(金) :6月・7月分
  • 2025年10月15日(水) :8月・9月分
  • 2025年12月15日(月) :10月・11月分

このように、前月までの2カ月分の年金がまとめて支給されます。

2. 公的年金は2階建て

日本の公的年金制度は、1階部分にあたる「国民年金」と、2階部分にあたる「厚生年金」から成り立っており、「2階建て構造」といわれています。

公的年金は2階建て

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

2.1 《1階部分》国民年金(基礎年金)

  • 加入対象者は?:原則として日本に居住する20歳以上から60歳未満の全員(職業・国籍は問わない)
  • 年金保険料は?:全員一律(ただし年度ごとに改定あり)(※1)
  • 老後の受給額は?:全期間(480カ月)納付すると65歳以降に満額(※2)を受給できる(未納期間分に応じて満額から差し引かれる)

※1 国民年金保険料の月額:2025年度 1万7510円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の月額:2025年度 6万9308円

2.2 《2階部分》厚生年金(※国民年金に上乗せして加入)

  • 加入対象者は?:会社員や公務員、一定要件を満たすパート・アルバイトの人
  • 年金保険料は?:報酬(賞与・給与)に応じて計算される(上限あり※3
  • 老後の受給額は?:加入期間や納めた保険料により、老後の受給額には個人差が出る

現役時代、働き方や立場に応じて「国民年金のみに加入する人」「国民年金に厚生年金を上乗せして加入する人」に分かれます。

厚生年金の加入期間がない人の場合、老後に受け取る年金は「国民年金のみ」となります(※4)。厚生年金に加入していた人の場合は、老後に受け取る年金は「国民年金+厚生年金」です。

※3 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される。
※4 受給資格期間(保険料納付済期間と保険料免除期間などの合算)が10年以上ある場合、65歳以降で受給できる。

今のシニア世代が実際に受け取っている年金額について、厚生労働省の資料をもとに、その平均を見ていきます。