夏休み期間は子どもや孫の帰省などがあり、いつもより出費が増えるというシニアも多いでしょう。

楽しいイベントも盛りだくさんですが、年金が主な収入源となる人にとって、出費が増えるのは悩みかもしれません。

年金は基本的に偶数月の支給となるため、8月15日の支給日を楽しみに待つ人も少なくないでしょう。

誰でも、できるだけたくさんの年金を受け取りたいと思うものです。

では、次の8月15日にひとりで「32万7000円の年金」を受け取れるのはどんな人なのでしょうか。

今回は「年金」にフォーカスを当てて様々な角度から解説していきます。

1. 「国民年金と厚生年金」の仕組みはこうなっている

まずは日本の公的年金のしくみを押さえておきましょう。

【写真】厚生年金と国民年金の仕組み

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)

  • 日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則加入
  • 保険料は全員一律で、40年間欠かさず納めれば満額が受け取れる

1.2 2階部分:厚生年金

  • 会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
  • 加入期間や、収入(上限あり)に応じて保険料や将来の受給額が変わる

年金の受給資格を満たせば、条件に応じて老齢年金、遺族年金、障害年金がもらえます。

今回は老後にもらえる身近な年金として、老齢年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)の受給額がひとりで「32万7000円」になるケースを見ていきます。