2. 日本では害獣として特定外来生物に指定されている

2匹のアライグマ

2匹のアライグマ

出所:@ribenseijin

草むらからこちらを見つめるアライグマの写真が投稿されると、ポストには5万7000件を超えるいいねが寄せられる大反響となりました。

コメント欄は「かわいい」の声で溢れているのかと思いきや、実際は「あってはならない出会い」「遭遇しても手を出さないでくださいね」といった注意喚起のコメントが多く寄せられることに。

実はアライグマはペットにしたくなるほど愛らしい見た目とは裏腹に、日本では農業や生態系に被害をあたえる害獣として扱われています。

アライグマはもともと日本に生息していなかった外来種で、1970年代にペットとして輸入された個体が野生化。現在では全国で生息が確認されており、農作物や生ゴミを荒らしたり、家屋に侵入したり、在来種を捕食したりと、さまざまな被害が報告されています。

そのような理由から、投稿には注意喚起の声が続出したのでした。また、写真に写る草むらもアレチウリという駆除が必要な特定外来生物であったことから「アレチウリにアライグマ 外来種で満ちている」「特定外来のコラボ」といった声も寄せられました。

その愛らしい見た目につい引き寄せられてしまいそうですが、もし野生のアライグマを見かけても安易に近づかないようにしましょう。

3. アライグマによる農作物被害は年間約4億5000万円

野生のアライグマが話題となったことに関連し、ここからは「環境省の外来生物対策費」を紹介します。

環境省が公表している資料によると、アライグマによる農作物被害は年々増加しており、2022年度の被害額は全国で約4億5000万円にのぼりました。

こうした状況を受け、環境省ではアライグマを含む外来生物対策に毎年予算を計上。令和7年度(2025年度)の当初予算では、外来生物対策費として6億1400万円が盛り込まれています。

いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている野生のアライグマを紹介しました。

参考資料

小野田 裕太