3. 【資産寿命】安心して長く使うための考え方
長寿社会で考えたい「これからの暮らし」に活用したいのが「資産寿命シミュレーション」です。これは老後の生活資金が何歳まで持つかを試算できるツールのことです。銀行や証券会社などの一部の金融機関では、資産寿命シミュレーションを無料で提供しているケースもあります。
資産寿命シミュレーションの具体的な使い方ですが、例えば前提条件を以下のようにします。
- 手元の資産:1000万円
- 公的年金などの年間収入:180万円
- 生活費などの年間支出:230万円
→年間支出ー年間収入=▲50万円
この前提条件のもと、毎年50万円ずつ赤字になる場合の資産の減り方について2つの場合をシミュレーションするとします。この条件でいくと資産を運用しなければ約20年で資産が尽きますが、年利3%で運用した場合は30年以上も資産が持ちこたえる結果に。
つまり「資金をできるだけ長く持たせる工夫」が、資産寿命を考える上で重要なポイントということがわかります。ただし、資産運用にはリスクもあるため、無理のない範囲で検討することが大切です。今あるお金をどう使うかが重要で、リスクを抑えた分散投資でも効果は見込めます。
60歳代は資産形成再構築のチャンスともいえる世代で、退職金や定期預金などの使い方を見直す好機です。
将来に備えて「資金をできるだけ長く持たせる工夫」を今から始めることが、ゆとりある暮らしにつながります。