2025年7月1日に内閣府が公表した「消費動向調査(令和7 (2025)年6月実施分)」によると、消費者の物価予想において「上昇する」と見込む割合が9割を超えていることがわかりました。
年金を受給しながら生活されている方にとっても、物価の上昇が家計に大きな負担を与えていると考えられます。
申請手続きをしなければ受給できない「老齢年金生活者支援給付金」という制度があることをご存じでしょうか。
今回は「老齢年金生活者支援給付金」の支給対象になるのはどんな人なのか、支給要件をご紹介します。
老齢年金生活者支援給付金を受け取るための「請求手続き」についても解説しますので、ぜひご覧ください。
1. 高齢者世帯の生活意識「苦しい」「大変苦しい」が55.8%
厚生労働省の「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、生活意識において、高齢者世帯(※)の半数以上(55.8%)が「大変苦しい」「やや苦しい」と回答し、日々の生活に経済的な厳しさを感じています。
※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯
1.1 高齢者世帯の生活意識
- 大変苦しい:25.2%
- やや苦しい:30.6%
- 普通:40.1%
- ややゆとりがある:3.6%
- 大変ゆとりがある:0.6%
また、「公的年金・恩給を受給している世帯」のうち43.4%が、「公的年金・恩給」が唯一の収入源であることも分かっています。
さて、年金暮らしのシニア世代が一定の所得要件を満たすと「老齢年金生活者支援給付金」の支給対象となることをご存じでしょうか。