厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、シニア世帯の暮らし向きとして「大変苦しい」「やや苦しい」と回答した人の割合は55.8%となっています。

物価高の影響もあり、日々の年金生活に大きな負担が生じているようです。

みなさんは、2019年から開始された恒久的な制度「年金生活者支援給付金」をご存じでしょうか。

支給要件を満たしている場合、申請手続き行うと公的年金の支給日となる偶数月の15日※に年金に上乗せして支給されます。

なお、受給している基礎年金の種類に応じて、年金生活者支援給付金は3種類あります。

今回は、年金生活者支援給付金の「2025年度の給付基準額(月額)」や、支給対象になる人・申請方法について解説します。

※土日祝日が15日となる場合は、その直前の平日が支給日になります。

1. 【厚生年金・国民年金】平均年金月額はどれくらい?

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は以下の通りとなっています。

1.1 国民年金の平均年金月額

  • 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万5777円

1.2 厚生年金+国民年金の平均年金月額

  • 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万7200円

※国民年金の金額を含む

一口に「年金」と言っても、受給額は現役時代の加入期間や報酬によって大きく異なり、月額1万円未満の人から30万円以上の人までさまざまです。

年金とその他の所得を合わせても収入が一定基準に満たない方は、「年金生活者支援給付金」を受け取れる可能性があります。

この給付金は、老齢・障害・遺族いずれかの基礎年金を受け取っている方のうち、定められた要件を満たす場合に、2カ月に一度、本来の年金に上乗せして支給されるものです。