次の年金支給日は8月15日(金曜日)です。

2025年度の年金額は、前年度から1.9%の増額改定となっていますが、一方でこれを上回る勢いで物価高が続いています。

厚生労働省の調査によれば、「生活が苦しい」と感じている高齢者世帯は全体の55.8%と、半数を超えています。

また、老後の主な収入源である公的年金だけで生活している世帯は半数以下となっており、多くの高齢者が年金以外の収入に頼らざるを得ない状況です。

こうした実態からも、高齢者世帯にとって将来への不安は依然として大きいと言えるでしょう。

本記事では、いまのシニア世代の年金受給額データを一覧表を用いてご紹介します。また、年金受給は、原則65歳からとなりますが、ライフスタイルに合わせて前倒しにする「繰上げ受給」や、後ろ倒しにする「繰下げ受給」を選択することも可能です。

年金の受給開始年齢が「60歳・65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳」だった場合の累計年金受給額も確認していきましょう。

1. 【2025年度】年金額は+1.9%!3年度連続の増額改定

2025年度の公的年金額は、3年連続引き上げられました。2025年度は前年度より1.9%の増額となっています。

1.1 2025年度の年金額の例

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1
  • 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※2

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。

厚生年金は40年間「会社員として月額45万5000円(平均)を稼いだ夫」と「ずっと専業主婦もしくは自営業だった妻」の組み合わせをモデル世帯と想定。上記の年金額は、「夫の老齢厚生年金+夫婦2人分の老齢基礎年金」となります。

3年連続のプラス改定となった一方で、実は年金そのものは、マクロ経済スライド調整により物価の変動率を下回るため、実質的には目減りとなっているのです。