2. 高齢者世帯の55.8%が「生活が苦しい」と回答…ただし、前年よりやや改善か?

冒頭でも触れましたが、2025年7月4日に厚生労働省より発表された「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、高齢者世帯の55.8%が生活が「苦しい」と回答しています。

ただし、前回調査時の59.0%から▲3.2ポイントとなっており、「生活が苦しい」と考える高齢者世帯はやや減少していることがわかります。

前述のとおり、年金額は3年連続で引き上げられているものの、物価の上昇ペースには追いついていないのが実情です。収入源が増えていない限り、家計は引き続き厳しい状況にあると考えられます。

それでも、「生活が苦しい」と感じる世帯の割合がわずかに減少している背景には、物価高対策としての給付金支給など、公的支援が一定の効果を上げている可能性もありそうです。

次に、現在のシニア世代が実際にどのくらいの年金を受け取っているのか、その金額について詳しく見ていきましょう。