6. 対象者なのにもらい忘れがないように確認しよう
今回は年金生活者支援給付金について詳しく解説しました。
年金生活者支援給付金とは、年金やその他の収入による所得が一定の基準以下の方を対象に支給される給付金のことです。本記事で取り上げたとおり、この給付金を受け取るには定められた条件を満たすことと、所定の手続きを踏んで給付金の請求をおこなう必要があります。請求手続きをしなければ給付金を受け取ることはできないので、まずは自分が給付金の支給対象者に該当するのか確認し漏れやミスがないよう請求手続きをおこないましょう。
年金は老後の生活を支える主な柱ではありますが、多くの高齢者が「年金だけで生活をおくるのはとても厳しい」と感じているという話はよく耳にします。そのため、少しでも年金生活者の生活支援をするための給付金があるのは非常にありがたいことですが、「給付金を受け取れること」を前提に老後の生活設計を立てるのは少しリスクがあります。
今後20年30年経った時に、物価高がどんどん進んで生活コストが今より大きく上がったり、社会保険料や税金、医療費や介護費などの負担が増えていることも十分考えられます。あらゆるリスクを想定して、給付金がなくても十分安心して老後を過ごせるように今のうちから老後資金の準備をしておくことが大事でしょう。
参考資料
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内リーフレット」
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
鶴田 綾