1.2 「遺族厚生年金」主な変更点(2)「有期給付加算」により給付額が増える
残された配偶者の生活がしっかり立て直せるように、有期年金の額に「有期給付加算」が上乗せ支給されます。
これにより、現行制度の約1.3倍の金額が受給可能です。
支給額は、被保険者だった方の報酬額や厚生年金加入期間などによって異なりますが、仮に遺族厚生年金の額が100万円だった場合、約130万円が受給できることになります。
また、以下の条件に該当する場合、5年後も継続して有期給付を受けられる可能性があります。
- 障害状態にある方
- 収入が十分でない方(単身者の場合、就労収入が年間122万円以下などの要件あり)
このように、状況に応じて支給期間が延長される仕組みも組み込まれます。
1.3 「遺族厚生年金」主な変更点(3)「死亡分割」が新設される
死亡分割とは、被保険者だった方の厚生年金加入記録の一部を、配偶者の老齢厚生年金額の計算をする際の加入期間に分割する制度です。これにより、配偶者の老後の厚生年金受給額を増やすことが可能です。
5年間の有期給付に短縮されることにより、60歳未満で子どものいない配偶者の経済面を配慮する措置として導入されます。
1.4 「遺族厚生年金」主な変更点(4)年収850万円以上でも給付対象になる
現行制度では、有期給付を受けるには、被保険者だった方と同一生計にあり年収が850万円未満であることが要件です。
しかし、見直し後は規制が撤廃され、年収が850万円以上の方でも受給が可能になります。
これまでのように、年収が高いために支給対象とならなかった方でも支給対象になることで、不平等を解消する内容となっています。
著者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会認定AFP、一種外務員資格(証券外務員一種)、日本商工会議所簿記検定試験2級、年金アドバイザー3級。JAバンク(金融窓口業務)や税理士事務所、また医療系公益財団法人で社会保険関係・給与計算関係・雇用保険関係・福利厚生関係などを行う。結婚を機に退職し、現在は自分らしい働き方を探し金融系・保険関係ライターとして執筆活動中。お金に関する知識を詳しくわかりやすく伝えることをモットーとする。
監修者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)