8月15日の年金支給日まで、残り1ヵ月ほどです。年金の受給額は、現役のうちに納めた保険料や現役時代の給与、年金保険への加入期間などによって決まります。

なかには、月額20万円の年金を受給する人もいるでしょう。月額20万円の年金を受給する人は、現役時代どれくらいの年収で働いていたのでしょうか。

この記事では、月20万円の年金を受給するために必要な年収や年金制度について解説します。

1. 日本の年金制度の仕組み

日本の年金制度は2階建てとよばれる仕組みになっています。1階部分が、20歳になると加入する国民年金で、2階部分が会社員や公務員が加入する厚生年金です。(詳細以下画像)

日本の公的年金制度のしくみ図

日本の公的年金制度のしくみ図

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」をもとにLIMO編集部作成

なお、国民年金は、さらに以下の3つの区分に分かれます。

  • 第1号被保険者:自営業、20歳以上の学生など
  • 第2号被保険者:会社員、公務員など
  • 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養される配偶者

国民年金は区分によって受給金額が変わることがなく、保険料をいくら納めたかによって受給金額が決まります。

一方、厚生年金は会社員や公務員が加入できる年金で、現役時代の給与額や厚生年金保険への加入期間によって受給金額が決まるのが特徴です。国民年金(基礎年金)の金額は2025年度で6万9308円(満額)のため、月額20万円以上の年金を受け取るには厚生年金の受給が必須です。

次章では、年金を月額20万円以上受け取る人の割合を見てみましょう。