ここまで5か月にわたって毎月1万円を投資してきましたので、投資金額の合計は5万円です。
一方、これまで買い付けた株数合計に、現在の株価である80円をかけるとどうなるでしょうか。
現在の資産評価額は、4万4721円となります(小数点以下は四捨五入)。
5万円と比べると約5000円の評価損が出ていることになります。
ドルコスト平均法でハッピーになれるのはどういう前提か
ここまで見てくればお分りのように、資産価格が下落する資産をドルコスト平均法で買い続けても評価損を抱えるばかりで、投資としてはうまくいきません。
運用の世界でも昔から「難平(なんぴん)はするな」という言葉も存在します。
これは自分の買値を下回ったからといって(あわてて)買いを進めるな、そのポジションを増やすなということを戒める意味です。
ドルコスト平均法でハッピーになれるのは、資産価格が短期には上下するものの、長期的には上昇しているという、「シクリカルグロース」というような場合です。
身近なインデックスファンドにも注意が必要
もっとも、典型的なシクリカル性のある資産でもある一定の局面だけをとればドルコスト平均法の特徴がうまく機能し、簿価価格が時価を下回ることもあります。