8月も終わりに近づき、秋の気配が少しずつ感じられる季節となりました。夏のレジャーや帰省で出費がかさみ、家計を見直したいと考えている方もいるかもしれません。

そのような中で、多くの人が漠然とした不安を抱えているのが老後の生活です。最近の調査によると、約8割の人が老後に対して何らかの不安を感じており、中でも生活費や医療費といった具体的な項目への懸念が高いことが明らかになりました。

不安を解消するためには、まずは老後の収入源となる公的年金制度を正しく理解し、将来自分がどれくらいの年金を受け取れるのかを把握することが第一歩です。

今回は、公的年金制度の仕組みと平均受給額について、具体的なデータを見ながらその実態に迫ります。

1. 「老後が不安」な人はどのくらい?

2025年6月26日に公表された「オカネコ 老後資金に関する調査」の結果によると、約8割(78.7%)が老後に対して何らかの不安を感じていることがわかりました。

また、不安を感じている項目としては「生活費」(83.0%)や「医療費」(58.8%)などが上位となっています。

老後資金を準備できている人は年代により差があり、定年が近づくほど割合が高いようです。

ただし、「ねんきん定期便」の記載内容を理解していない若者(30歳代以下)は56.5%となっており、50歳代も38.9%が理解していないと回答したことがわかりました。

老後に不安を抱える人が圧倒的に多い中で、重要な年金額を知るツールを使いこなせていなことが浮き彫りになった形です。