そうした方がとっつきやすいのが貯蓄型保険や貯蓄性保険と呼ばれる、保険と貯蓄の機能を併せ持つ金融商品です。
貯蓄型保険には「養老保険」や「学資保険(こども保険)」、また「終身保険」が含まれている。契約者が死亡した際には死亡保険金が支払われ、養老保険や学資保険の場合には満期保険金が支払われる。終身保険も解約返戻金が状況によってはそれまでに払い込んだ保険料の合計よりも多くの金額が戻ってくることがあり、その状況をとらえて貯蓄型保険としてとらえられている。
冒頭にコメントしたように保険は金額の制限はあるものの、所得控除を受けることができます。万が一のことを考え遺族に保障を残しておきたい一方で、何もない時のことを考えて貯蓄をしておきたいという方であれば、貯蓄型保険は希望にフィットするかもしれません。
ただ、運用に自信がある人であれば、貯蓄型保険を分解する形で、定期保険とつみたてNISAやiDeCoを組み合わせて運用する方が運用での自由度があってよいともいえます。
まとめにかえて
投資をすると一口に言っても「リスクは取りたくない。そして資産を減らしたくない」という慎重派から「リスクはとってもよいのでうまい貯蓄をしたい」というある程度リスクを許容しながら資産形成をしたい積極派もいるかと思います。
こうした慎重派から積極派でもまず知っておきたいのが、今回見てきたように、貯蓄に関する非課税枠の制度です。税金がかからないことはリターン(超過収益)を高めることに直結します。
また、リスクとリターンはコインの表と裏のような関係です。リスクをとらなければリターンは望めません。適切なリスクをとりながらリターンを手にしたいものです。世界の株式市場が大きく調整している今だからこそしっかりと資産形成について考えてみる好機です。
年末年始で家族とゆっくり話ができる時間に、新年からの資産形成について少しだけ考えてみてはいかがでしょうか。
参考にした資料
はたらく人とがんばる会社の財形「財形貯蓄制度」
マネー編集部
執筆者
私たちは、保険会社・大手銀行・証券会社など金融機関での勤務経験を有したメンバーで構成する、株式会社モニクルリサーチ運営の『LIMO(リーモ)〜くらしとお金の経済メディア〜』のマネー編集部です。
日本生命保険相互会社出身の村岸理美・三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子・株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵・SMBC日興証券株式会社出身の安達さやかなどを中心としたメンバーで構成。それぞれが大手金融機関にて主にリテール・法人・富裕層向けの資産にまつわるアドバイス業務を経験。主に国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険の販売業務に従事し、トップセールスで多数の表彰歴を持つ人や、研修講師として年間100回超の登壇経験を持つ元研修講師なども在籍。
専門性の高いテーマで年間8000本以上の企画・執筆・編集・監修の実績があり、特に以下の分野を中心に、厚生労働省・金融庁・総務省などの官公庁の一次情報をベースに記事を企画・執筆・編集している。
【主な執筆分野】
公的年金制度(厚生年金保険・国民年金)、社会保障制度、相続・贈与・退職金、NISA・iDeCoなどの税制優遇制度、資産運用・資産形成・保険など
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