3.1 老後に住宅ローンを抱えるリスク(3)想定した収入を得られない
「60歳代でも仕事を続けていれば住宅ローン残高があっても大丈夫」、こうしたライフプランを立てている人もいるかもしれません。
人生100年時代といわれる現在、定年退職を迎えたあとも再雇用などで仕事を続ける人も多くいます。
ただし、現役時代に比べて収入が減ってしまったり、希望する仕事に就けなかったりするなど、想定した収入を得られない可能性も十分にあります。病気やケガなどで働けなくなるリスクもあるでしょう。
老後の収入は見通しが立てづらいからこそ、不確定なライフプランを立てるのはリスクが高いといえます。
4. さまざまなリスクを踏まえたうえでライフプランを立てよう
支出の中で大きな割合を占める住宅ローン。無理な借入計画を立てることで収支バランスを崩すきっかけにもなりかねません。
借り入れを行う際は、病気やケガ、突発的な支出、収入が減る可能性などさまざまなリスクを踏まえたうえでライフプランを立てることが大切です。
特に老後は現役時代から収支バランスが変化するタイミングでもあります。
「本当に老後もこの金額を返済していけるのか」ということをよく考えたうえで、借入金額や借入期間を設定するようにしましょう。
参考資料
- 国土交通省「不動産価格指数」
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」
- 一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「2024年度住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査報告書」
椿 慧理