株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反落、かろうじて終値20,000円を維持

2018年12月28日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,014円(▲62円、▲0.3%) 3日ぶり反落
  • TOPIX 1,494.0(▲7.5、▲0.5%) 3日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 812.3(▲14.3、▲1.7%) 3日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:891、値下がり銘柄数:1,166、変わらず:72
  • 値上がり業種数:12、値下がり業種数:21
  • 年初来高値更新銘柄数:5、年初来安値更新銘柄数:11

東証1部の出来高は11億9,506万株、売買代金は2兆293億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国NYダウ続伸という好材料はあったものの、年内最終日で投資意欲は盛り上がらず、低調な商いとなりました。それでも、市場参加者が少ない大納会としては珍しく売買代金は2兆円を超えるなど、閑散相場ではなかったようです。

そのような中、日経平均株価はほぼ終日マイナス圏で推移しました。前場の序盤に一時+6円高となって一瞬だけプラス圏に浮上しましたが、前場の終盤には一時▲177円安まで下落する場面も見られました。結局、その後はプラス圏へ再浮上することなく、3日ぶりの反落で引けています。

なお、多くの投資家や市場関係者が注目した終値20,000円の維持は、最後の最後に一部値嵩株に意図的(無理矢理)と見られる買いが入った結果、かろうじて大台割れを回避しました。2年連続で終値20,000円を維持しましたが、これはバブル崩壊後初であり、実に27年ぶりのことです。

一方、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反落となりましたが、終値で1,500ポイント維持はなりませんでした。

東証マザーズ総合指数は3日ぶり反落、売買代金は3日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,502万株、売買代金は870億円となり、いずれも前日より減少しました。新興市場も最終取引日ということもあり、盛り上がりに欠けた商いとなりました。売買代金は3日連続で1,000億円を割り込んでいます。

また、総合指数も3日ぶりの反落となりましたが、800ポイント台は維持しました。今後は引き続き、個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになると思われます。

ソフトバンクGが小幅続伸、ZOZOが一時▲13%超安の暴落で年初来安値更新

個別銘柄では、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が一時▲5%超安の急落となり、リクルートホールディングス(6098)、エーザイ(4523)、中外製薬(4519)なども大幅安となりました。

また、ハイテク株ではシャープ(6753)が大幅反落となり、自動車株ではSUBARU(7270)が大きく値を下げています。さらに、2018年の金融市場混乱を象徴するように、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が冴えない値動きに終始しました。

その他では、2018年に何かと話題になったZOZO(3092)が一時▲13%超安の暴落となり、最終日に年初来安値を更新したのが目を引いたようです。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が小幅続伸となり、先週上場したソフトバンク(9434)もわずかに値を上げました。また、ファナック(6954)、京セラ(6971)、TDK(6762)なども堅調に推移しています。

新興市場(東証マザーズ)では、前日にストップ高となったEduLab(4427)が連日で値を飛ばし、ストップ高にこそなりませんでしたが、爆騰で引けました。また、公開価格を大幅に下回ったままのメルカリ(4385)も小幅続伸となっています。

一方、昨年終盤に株価高騰が続いたサンバイオ(4592)は大きく値を下げて終わりました。

葛西 裕一