2. 「世帯分離」による主なメリット3つ
世帯分離には、主に以下のようなメリットがあると考えられます。
- 介護サービス費用の軽減(高額介護サービス費も含む)
- 国民健康保険料の軽減
- 各種給付金の受給可能性
2.1 介護サービス費用の軽減(高額介護サービス費も含む)
介護保険サービスを利用する際の自己負担割合は、世帯の所得に応じて1割〜3割に設定されています。
このとき、世帯分離を行うことで、同居している家族の収入と合算されていた所得が、親の収入だけで判断されるようになります。
その結果、親の自己負担割合が引き下げられる可能性があります。
また、介護サービスにかかる自己負担額が一定額を超えた場合に差額が払い戻される「高額介護サービス費」の仕組みにおいても、世帯分離によって対象となる基準が緩和されるケースがあり、負担軽減につながることもあります。
2.2 国民健康保険料・後期高齢者医療保険料の軽減
世帯分離によって、親の世帯所得が低くなると、親の国民健康保険料または後期高齢者医療保険料の負担が軽減される場合があります。
これは、保険料が世帯の所得に応じて算出されるためです。
2.3 各種給付金の受給可能性
世帯分離によって親の世帯所得が低くなると、所得が一定額未満の世帯を対象とした給付金や支援制度の対象となる可能性があります。
世帯分離による主なメリットとして上記をあげました。一方で、デメリットになるケースもあるので次章で確認していきましょう。