4. インターンシップとは?その定義を再確認
ここまで、就活生が求めるイベントの形式についてみてきました。ここで、インターンシップの定義についておさらいしましょう。
インターンシップには様々な種類がありますが、実は国が定める明確なルールがあります。
重要なことは、インターンシップで得られた学生の情報が、その後の選考に活用される可能性があるものと、そうでないものに分かれることです 。
具体的には、大きく分けて以下の2種類があります。
4.1 就業体験が原則ないもの(オープン・カンパニーやキャリア教育)
これらは正式には「インターンシップ」ではなく、会社や業界の情報を知ったり、簡単な仕事体験をしたりするのが主な目的です 。
基本的には1日で終了するものが多いですが、2, 3日かけておこなう場合もあります。
ただし企業によってはこの形式のイベントを「インターンシップ」と呼んでいる場合もあり、イベントが「オープンカンパニー」なのかどうか確認するには日程や内容などを確認する必要があります。
4.2 就業体験が必須なもの(インターンシップ)
こちらは「インターンシップ」と呼ばれ、実際に仕事を体験することが目的です 。
「期間が5日間以上」などの特定の条件を満たせば、参加学生の情報を採用活動に利用できる場合があります 。
つまり「就業体験があるインターンシップ」は、単なる会社説明会とは異なり、将来の採用選考につながる可能性がある、より実践的なプログラムだと理解しておくと良いでしょう。
その一方で、実態としては就業体験が必須ではない「オープンカンパニー」でも選考の優遇がなされる場合もあり、注意が必要です。
5. まとめ:就活生に選ばれるのは「体験」と「リアルな場」
今回の調査結果から、就活生がインターンシップやオープン・カンパニーに対し、「就業体験」に対して意欲を持ち、対面での体験や社員との交流を重視しているとわかりました。
その一方で、就業体験の有無にかかわらず、多様な形式のプログラムへの参加も積極的におこなおうとしている傾向もうかがえました。
これらは、限られた時間の中で多くの企業を研究し、学生が将来のキャリアを具体的にイメージすることで、企業とのミスマッチを防ぎたいという思いがあるのでしょう。
企業側は、学生に質の高い「就業体験」を提供するとともに、対面での交流機会を設けることで、27卒就活生からの関心を一層高めることができるはずです。
学生の皆さんにとっても、インターンシップやオープン・カンパニーは、企業理解を深めるだけでなく、自身のキャリアプランを考える上で貴重な機会です。
ぜひ、就業体験やリアルな場での社員との交流を重視し、実りある学びを得られるようにしましょう。
参考資料
- 「就業体験があるインターンシップ」に参加を希望する学生が98.2%。「働くイメージを明確にできる」「その仕事が自分に合っているか確認したい」の声 | 株式会社学情
- 文部科学省、厚生労働省、経済産業省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」
LIMO・U23編集部