7. 【厚生年金・国民年金】全体・男女別の平均月額はどのくらい?

厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金と国民年金の平均月額を見てみましょう。

※厚生年金の金額は、国民年金部分を含む

厚生年金・国民年金の平均月額

厚生年金・国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

〈全体〉

  • 厚生年金:14万6429円
  • 国民年金:5万7584円

〈男性〉

  • 厚生年金:16万6606円
  • 国民年金:5万9965円

〈女性〉

  • 厚生年金:10万7200円
  • 国民年金:5万5777円

基礎年金部分を含めた厚生年金の平均月額は14万6429円となっており、男女間では約6万円の差が見られます。

また、厚生年金の受給額は収入と加入期間に大きく左右されるため、1万円未満~30万円以上と個人差が大きくなります。

8. 【年金の支給開始】65歳の誕生日の約3ヵ月前に「老齢年金請求書」が届く

年金を受け取るための基本的な手続きとして、まず押さえておきたいのが「老齢年金請求書」の送付タイミングです。

原則として、65歳の誕生日を迎える約3ヵ月前に、日本年金機構から「老齢年金請求書(事前送付用)」が郵送されます。

この請求書には、基礎年金番号や加入記録などがあらかじめ印字されており、必要な情報が一通り記載されています。

年金の受給には、この請求書の提出が必要です。手続き方法は同封のパンフレットに詳しく説明されているので、内容をよく確認し、期限内に手続きを済ませましょう。

8.1 「特別支給の老齢厚生年金」が対象の場合は、65歳前に請求書が届くことも

年金請求書(事前送付用)送付パターン表

年金請求書(事前送付用)送付パターン表

出所:日本年金機構「老齢年金請求書の事前送付」

年金の受給開始年齢は原則65歳ですが、「特別支給の老齢厚生年金」の対象となる方には、65歳より前に請求書が届く場合もあります。

この特別支給を受けるには、以下の条件すべてを満たしている必要があります。

  • 男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと
  • 女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと
  • 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること
  • 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと
  • 生年月日に応じた受給開始年齢に達していること

例えば、2025年に条件を満たし、請求書が送付されるのは以下の方です。

  • 63歳になる女性の方(昭和37年4月2日から昭和38年4月1日生まれ)
  • 年金の加入期間が10年以上あり、厚生年金と共済組合の加入期間があわせて1年以上ある方

なお、60歳代前半に「特別支給の老齢厚生年金」を受けていた方は、65歳になると「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」へ切り替わります。

この際、改めて「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」の提出が必要になりますので、手続きを忘れずに行いましょう。